いそいで、海外の日本人によびかけてください。
日本人の赤ちゃんが生まれた、または生まれる予定、と聞いたら、一言声をかけましょう、
「3カ月以内に日本側へ出生届だしてね」と。
これは、「海外で生まれた二重国籍の子どもは3ヵ月以内に国籍の留保をしなくてはいけない」いう法律(国籍法12条)があるからですが、留保届が出生届用紙の中にあるために、出生届けを出すことで留保届も出すことになるからです。(外務省のHP*参照)
呼びかける時は、もうひとくくりに「海外で生まれる日本人の赤ちゃん」と言いましょう。
なぜなら今や、生まれつき二重国籍の赤ちゃんは、出生地主義国以外でも、また親が日本人同士である場合で血統主義国で生まれた場合でも発生しています。
会報「AMFデジタル」5号ではドイツの山片重嘉さんがお子さんの場合を書いていられました。この事実の周知が遅れています。役所のホームページはあてになりません。
コロナウイルスの影響とは、「隔離」政策や飛行機が飛ばなくなることで、人が移動できなくなること。郵便事情も悪化するので、出生届けを期間以内に出し損ねるケースが出る恐れがある、ということです。
いったん失った日本国籍は、「コロナウイルスのために届出が遅れました、なんとかしてください!」と申し立てても取り戻せません。役所はどうにもしてくれないのです。
国籍再取得の制度はありますが、実現にはとてもハードルが高いものです。
<子どもの親たちがすべきこと!>
1)届出書類を揃える *必要通数 新本籍を設けるような特別の場合は3通必要。
① 出生届の用紙 2通(3通)
② 外国官公署発行の出生登録証明書又は医師等作成の出生証明書の原本
証明書のうち1通は原本である必要があります 2通(3通)
③ 同和訳文(親たちの訳で良いが、翻訳者名を入れる) 2通(3通)
①在外公館と連絡を取り、外出できないなら、出生届け用紙を郵送してもらいましょう。
用紙は外務省のホームページ(https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/todoke/koseki/index.html 戸籍・国籍関係届の届出)からダウンロードして印刷できるとありますが、用紙サイズはA3で、家庭のプリンター向きではありません。
また日本国内の出生届け用紙には「国籍留保」の欄がありませんが、手書きで「日本国籍を留保します」と書き入れればOK。
2)出生届けを提出する—-必ず生まれた日を含めて3ヵ月以内に役所に届くように!
- 在外公館の窓口へ直接
- 在外公館か日本の市区町村役場へ郵送する
b.郵送の場合、念のため役所に連絡を入れておきましょう。コロナウイルスのせいで郵便物は遅延の恐れがあります。メールで連絡できない場合は電話をかけることになりますが、ネット検索「日本の固定電話に格安で電話する」すれば必ず安い電話会社が見つかります。
(例えば TELINK050 https://telink.jp/050app/ スカイプ など)
3)期限に間に合いそうにない・・・・!
届出遅れの証明は自分で!新聞・雑誌、テレビ・ラジオ、日記・メモの活用
国籍留保届について規定した戸籍法104条3項は、天災その他「責めに帰することができない事由」によって出生の日から3か月以内に国籍留保の意思表示ができない場合には、届出をすることができるようになってから14日以内に届け出ればよいことになっています。
「責めに帰することができない事由」があるかどうかは、届出義務者の方で証明しなければなりませんので、その点に関する新聞、雑誌などの記事、テレビやラジオなどの放送の内容を記録しておく必要があります。紙やCD/DVDなどにコピーしておくことのほか、日記等自らの作成したメモによることも意義があります。(これらの翻訳も必要です)
いずれにしても、そのような状況が去ったらできる限り早急に届出をする必要があります。